コアジサシとは

※ クリックすると鳴き声が聞けます(森ヶ崎営巣地でのコアジサシの鳴き声:20秒)

コアジサシ【小鯵刺・学名・Sterna albifrons 英名:リトルターン/ Little Tern 】

コアジサシは世界中に広く分布していますが、日本にはオーストラリアやニュージーランド周辺で冬を過ごした集団が飛来することが、環境省の足環標識調査からわかっています(下図参照)。4月に日本に到着したコアジサシは、5〜8月の繁殖期に海岸の砂浜や河川の河原・中州で、多いときには1,000羽以上がコロニーと呼ばれる集団を作り、繁殖します。通常2〜3個の卵を産み、卵は3週間ほどでふ化。ヒナは20日間くらいで飛べるようになりますが、両親の給餌を受けながらさらに成長し、9月には南の国へ渡っていきます。

最近は、自然の営巣地が減っていることなどから数が減り、環境省の日本版レッドリストでは「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されています。

最新の営巣地の様子~可愛い雛がご覧になれます

◎ジオロケーターによる渡りの経路解明に関しては、LTP会報、こあじ冊子39号、連載 コアジサシをめぐる冒険 第16回 「ジオロケーター」の項をご覧ください。(上記リンクもしくはダウンロードからご覧いただけます)


2021年、森ヶ崎営巣地「求愛から巣立ちまで…」(クリックすると拡大表示されます)

● 営巣地の生き物たち

森ヶ崎営巣地ではコアジサシ以外の野鳥たちもいろいろ観察することができます。一年中いる鳥、特定の季節だけいる鳥、周辺から採餌に来る鳥、渡りの途中で休息する鳥、上空を通過するだけの鳥など様々です。また、営巣地の中で繁殖している鳥もいます。以下にご紹介しましょう。

コアジサシ以外の野鳥(クリックで拡大表示)

外敵(クリックで拡大表示)